「すべては大自然の偉大な本から生まれる。人間の作品は既に印刷された本である」 アントニ・ガウディ
1983年に最後の1個体となったムニンツツジ。絶滅しつつある植物種から見る人類とその記憶。標本室に収められ、接木したムニンツツジは現在その数を増やしている。さまざまな植物種の存在とそれらの記憶を集積する標本室から存在のありかと人類との関わりの記憶を発掘する。
ムニンツツジから解読された949の塩基配列をアミノ酸配列に翻訳。さらに12音列に翻訳した音列を、自然界には存在しないSine波に割り当てた。ムニンツツジが聞いていた亜熱帯の森、海のざわめき、標本に刻まれた時計塔のなかを行き来する昇降音、キャビネットの開閉音、標本を展開する音声など、人との関わりを本館、標本室内ほかにて収録。
接木によって個体数を増やし種を紡ぎ続けるムニンツツジの存在種の軌跡が生成する音を、作者が住む八ヶ岳南麓のナラに憑依させ、小石川植物園本館に設置。変奏(Variation)を含め、6つの組曲になっている。
制作協力:Diego Tavares Vasques/田中美羽/佐藤亮/新海義行
主催:memu earth lab  共催:小石川植物園

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